NTP−Network Time Protocol
NTP−Network Time Protocol
―コンピューターの時計が合ってないと何が困る?―
世界中のコンピューターの時刻を合わせておく必要がある
ファイルの共有
ログの解析
メイルヘッダーの解析
定期的に調整が必要
時計はそれぞれに狂う。
コンピューターの時計は普通の腕時計の数倍〜数十倍狂い易い。
NTP (Network Time Protocol: RFC1305) で実現
NTPの原理
1つのコンピューターを外部の正確な時計(GPSなど)に合わせる。(階層レベル1: stratum1)
stratum1 にいくつかのコンピューターの時刻を合わせる。(階層レベル2: stratum2)
stratum2 にいくつかのコンピューターの時刻を合わせる。(階層レベル3: stratum3)
このようにして階層的に時刻調整を行なうことで負荷分散する。
コンピューター間の時刻合わせ
時計のずれの計算(算数問題)
家の時計で10時(t1)に出発、駅の時計で10時30分に到着(t2)、10分買い物をして駅を10時40分(t3)に出て家に帰ったら家の時計は10時50分(t4)でした。家の時計はどれだけ狂ってるでしょう?
ΔT = (t2+t3) / 2 - (t1+t4) / 2
(答) 家の時計は10分遅れていた。
パケットの伝播遅延を利用。時刻を合わせたいホストが時刻の合っているホストにパケットを送って返送してもらう。
行きと帰りの伝播遅延が等しいこと (経路が同じであること) が前提。
正確な時刻とは
GPSを利用
セシウム原子時計を利用
回線網のクロックを利用
NTPの運用
stratum1−各ASごとに1以上、あるいはIXに1つ。stratum1同士2〜3箇所程度でも時刻を調整。
stratum2−AS内の各組織ごとに3個設置。それぞれのstrarum2は異なるstratum1を参照することが望ましい。また、stratum2同士でも時刻調整を行なう。
以下、順にstratum15まで設置し、同じ階層での3つ組により信頼性を確保する。
LAN内ではブロードキャストを利用した調整も可能。
近所のNTPサーヴァー
geo.gen.u-ryukyu.ac.jp
内部のNTPサーヴァー
ns.noc.open.ed.jp
WindowsのNTPクライアント
Windows XPならば、標準でNTPクライアントの機能が付いているので、[スタート]-[コントロールパネル]-[日付と時刻]-[インターネット時刻]
に設定する。(ただし2週間に1回程度しか行かないので、レジストリーをいじればもっと頻度を高められる)
Windows 98など古いWindowsでは、その機能がないため、桜時計をダウンロード(Version 0.2.1)するなどして、
使う。
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