週末は娘とお散歩やお買い物に行くことが多い。 家が狭いので室内で遊んでいても娘が飽きてしまうからだ。 「お出かけしよっか」と誘うと、娘の顔がぱっと明るくなり、 「わーい! おでかけ」と言わんばかりに部屋の中を走り回る。 まるで散歩不足の犬を散歩に連れ出すときのようなはしゃぎようだ。 もうすこし小さいときには、「おでかけ」と発音できずに「てけてけっ」と言っていた (2音節めが高イントネイション)。
道すがら、パン屋の前を通るときは要注意だ。 「ぱんー」と、だだをこね始めたら止まらない。 でも、お菓子屋さんだと平気だ。 なるべく市販の菓子は与えないようにしているので、 自分に関係のある店として認識していないようだ。 オモチャ屋さんもいまのところ大丈夫だ。 もっと大きくなるとここも難関になるのだろうか、と思いながら通りすぎる。 意外にてこずるのがダイエーなどの台所用品売り場、 全部の鍋のフタを開けて、また閉める、というのをやりたがる。 百貨店の売り場よりも低い位置に比較的軽めの鍋がたくさん陳列されているのがいけない。
ひとりで買い物に来たときと違って、自分の洋服などを「じっくり集中して楽しみながら選ぶ」ことは困難だ。 あらかじめ何度か下見して意思決定した後に買うだけのために来た場合ならなんとかなるが、 とりあえず今日のところは我慢。
一方、娘にしてみれば、特に自分のための物でなくただの日常品の買い物であっても 興味津々で楽しいみたいなのでありがたい。 今日のお出かけのメインの目的の乾物屋に行く。 かつお節は雄節のなるべく小さいもの。 「削りますか?」「いいえ、自分で削るのでそのままで」ここのおばちゃんは毎回同じことを聞く。 昆布は利尻の一番安いもの。 どんこはお歳暮にもらったのがいっぱいあるから当分買わなくてよさそう。
カットワカメと切り干し大根と中ぐらいのヒジキ…と選んでいると、 娘が自分の見覚えのある「おしゃぶり用カット昆布」を見つけ、欲しがる。 そう、これがあると私の台所仕事が捗るのだ。先日これを切らしていたとき、 お腹をすかした上に遊んでほしそうにする娘をそっちのけで昼食の準備に集中していて、 ちょっと目を離したら、娘は食糧庫の棚をあけ、スパゲッティー(乾麺)をぽりぽりかじっていた(^^; (あとでわかったことだが、娘はグリッシーニを捜索していたらしい)。
乾物屋のおばちゃんや魚屋のおばちゃんに「かわいい坊やだねー」とか声をかけられると、 娘は解るのか多少むっとした顔をする。 こんなに小さくても女性としてのプライドがあるのだろうか?
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